ねらい

2人のエピソードから、豊臣秀吉がどのようにして織田信長から重用されたかがわかる。

内容

戦国時代の武将、豊臣秀吉。江戸時代に書かれた絵本太閤記には、秀吉が織田信長のもと、出世していく場面がえがかれています。ある冬の朝、秀吉は何かをふところに入れています。温めていたのは信長のぞうりでした。出かけようとした信長はぞうりが温かいことに気づきます。信長は、秀吉の気配りに感心しました。そのほかにも、こんな話が残っています。ある戦いのさなか、家臣たちは川の中州に城をつくるよう、命じられます。川をはさんだ敵は目の前。城をつくろうとすると、攻撃されてしまいます。多くの家臣たちが失敗するなか、秀吉が目をつけたのは、上流の森でした。森で木を切り出します。このとき、長さや太さをそろえるなど、すぐに組み立てられるよう木を加工しました。そして、この木材を筏に組んで流し、中州で一気に組み立てたのです。秀吉はわずか数日で城を築きあげました。秀吉は、有力な家臣の1人として名を連ねるようになっていきました。

信長と秀吉
豊臣秀吉についてはいろいろな逸話が残っている。「絵本太閤記」から、そのひとつ「ぞうりを温めた」話などを紹介する。秀吉は、しだいに信長の信頼を得ていくことになる。