ねらい

大久保利通が、世界各国の進んだ文化や制度を学び、殖産興業や富国強兵を目指していったことがわかる。

内容

大久保利通は、日本を世界に通じる強い国にするため、アメリカやヨーロッパの国々を視察(しさつ)しました。大久保は、イギリスで造船所や製鉄所などを見て回ります。「噂(うわさ)に聞いていた以上だ。いたるところに工場があり、煙は天高く昇っている」日本にあてた手紙に、こう書いています。こちらは、西郷隆盛(さいごうたかもり)に送った手紙です。「町ごとに工場がある。リバプールの造船所、マンチェスターの木綿工場、グラスゴーの製鉄所」大久保は、イギリスの強さの秘密を、こうした多くの工場に見出しています。日本にもどった大久保は、この時に見たイギリスのようすを手本に新しい国づくりをはじめます。産業を発達させて国を近代化させる「殖産興業(しょくさんこうぎょう)」、国を豊かにして兵力を強めることを目指す「富国強兵(ふこくきょうへい)」。次々(つぎつぎ)と新しい政策(せいさく)を打ち出していきました。

大久保が見た西洋
大久保利通は、米国、欧州の国々を視察する。イギリスでは造船所や製鉄所などを見、そのようすを日本にの手紙で伝えている。大久保は、日本の近代化への政策を次々に出す。