ねらい

紀伊山地に広がる霊場とそこに訪(おとず)れるための参詣道が世界遺産となっていることがわかる。

内容

和歌山・奈良・三重の三県にまたがる紀伊山地。険しい山が続き深い森が広がっています。古くから神や仏が宿る神聖な場所として、人びとが訪れ、祈りをささげてきました。紀伊山地に広がるこうした「霊場」とそこを訪れるための道が世界遺産となっています。吉野・大峯。険しい山の中で、自然と一体になるきびしい修行が今も続けられています。こちらは熊野那智大社。社を見下ろす那智大滝。人びとは高さ133mのこの滝を神として大切にしてきました。平安時代、京都からこの熊野まで祈りをささげながらの旅は往復でおよそ1か月。天皇や貴族たちが何度も訪れました。標高、約1000m。高野山にある金剛峯寺です。建てたのは「弘法大師・空海」。空海は、紀伊山地の自然にひかれ、修行の場としました。高野山には今も100をこえる寺があり、多くの人が訪れます。人びとの神や仏を信じる心と、紀伊山地の豊かな自然が生みだした日本独特の世界遺産です。

紀伊山地の霊場と参詣道
和歌山・奈良・三重の三県にまたがる紀伊山地。霊場、吉野・大峰。熊野那智大社や高野山にある金剛峯寺。信仰の心と紀伊山地の自然が生み出した、日本独特の世界遺産だ。