ねらい

岐阜県にある三角屋根の古い民家が今も住宅として使われている。この合掌造りには地域でくらす人びとの知恵がつまっていることがわかる。

内容

岐阜県の世界遺産、白川郷。三角屋根の古い民家がならんでいます。江戸時代から続く風景。今もほとんどは住宅として使われています。高さ15m、5階建てのビルと同じものもあります。この家には、何組かの家族がいっしょにくらしていました。広い屋根裏ではカイコを飼いました。カイコのマユからつくる生糸が人びとのくらしを支えてきました。両手を合わせた「合掌」の形。とがった屋根がこの合掌に似ていることから「合掌造り」とよばれます。白川郷では、毎年たくさんの雪が降ります。独特の屋根の形は雪を落としやすくしています。合掌造りはこの地域でくらす人びとの知恵なのです。約30年に一度行われる屋根のふきかえです。村の人びとが総出で手伝います。こうした人びとのつながりが特徴のある合掌造りを守ってきたのです。合掌造りの民家は、白川郷の北、富山県の五箇山にも数多く残っています。五箇山も白川郷とともに世界遺産に登録されています。

合掌造りの集落
世界遺産、白川郷。三角屋根の民家が並ぶ。30年に1度行われる屋根のふきかえは村人総出で行われる。富山県の五箇山にも合掌造りの民家があり、世界遺産に登録される。