ねらい

北九州市を例に公害を引き起こした原因と、公害を克服するまでの人々の工夫を知る。

内容

北九州市は製鉄業、化学、機械工業を中心に発展してきました。しかし、その発展は、一方で激しい公害をもたらしてしまいます。1960年代、工場から排出される煙は大気を汚染し、工場排水は洞海湾を魚の住めない死の海へと変えてしまったのです。深刻な環境汚染が続くなか、住民の働きかけがきっかけとなり、市と企業は公害対策に乗り出します。監視体制を強化したり、工場排水の汚れを取り除く機械を導入したりするなどの対策が行われてきました。そして、1980年代には青空が戻り、死の海と呼ばれた洞海湾に100種類以上の魚介類が確認されるようになったのです。

工業がもたらした環境問題
1960年代に北九州市では、大気汚染や水質汚染が深刻な問題となりました。原因となったのは工場排水や排煙です。