ねらい

オーストラリアの移民施策の変化と歴史的な背景について考える。

内容

オーストラリアの移民の始まりは18世紀の終わりにイギリスから来た白人です。気候のよい海沿いに町を作り住み始めました。一方、もともとオーストラリアに住んでいたアボリジニと呼ばれる先住民たちは、内陸の乾燥地帯に追いやられました。19世紀半ば、金鉱が発見されゴールドラッシュが起こり、ヨーロッパやアメリカ、中国からたくさんの人々がやってきました。中でも、安い賃金で働く中国人が増えたことに白人は脅威を覚えます。そこで白人を優先し、有色人種の移民を禁止する白豪主義という政策がとられました。しかし20世紀半ばにアジアの国々の経済成長が進み、アジアとの貿易が増加。また世界からも白豪主義は人種差別であると非難され、1979年に移民制限が撤廃されます。以降、各国から移民を広く受け入れるようになったのです。現在のオーストラリアでは、様々な文化を受け入れ、尊重する「多文化主義」と呼ばれる政策がとられています。

白豪主義から多文化主義へ
かつてオーストラリアは白豪主義という白人優先主義をとっていましたが、現在では多文化主義に移行し、世界中からの移民を受け入れています。