アメリカ合衆国の工業がどのように発展してきたのか見てみましょう。１９世紀後半から２０世紀初め、工業が発展したのは、五大湖周辺でした。その理由は、この地域が鉄鉱石。石炭。さらに水運の便に恵まれていたからです。そのため鉄を材料とする自動車産業が、デトロイトを中心に発達しました。しかし、日本やアジアの国々の自動車生産が増えると次第に振るわなくなってきます。一方、１９７０年代に入ると北緯３７度より南のサンベルトと呼ばれる地域で工業が発達してきます。サンフランシスコ近郊にあるシリコンバレーです。コンピュータ関連の多くの企業や研究機関が集まり、世界の情報技術産業をリードしています。また、フロリダ州やテキサス州にはロケットの関連施設があることから、航空宇宙産業も発達しています。