ねらい

武士文化の影響で、室町時代には「わび」や「さび」を感じさせる文化が好まれたことを学ぶ。

内容

およそ500年前、雪舟は日本独自の水墨画を確立しました。室町時代の半ばに、雪舟は今の岡山県総社市で生まれました。雪舟が小さなころに修行したといわれるお寺には、雪舟の絵の才能をうかがわせる話が伝わっています。あるとき、和尚さんにしかられた雪舟は、柱にしばりつけられます。絵ばかりかいて修行しない雪舟をこらしめるためでした。様子を見にきた和尚さんはおどろきます。雪舟の足もとにねずみがいたのです。それは、こぼれたなみだをなぞって、雪舟が足の指でかいたねずみの絵でした。室町時代、しぶいものを好んだ武士たちは、墨の濃淡で表現する水墨画を気に入り、生活の中に取り入れました。その水墨画を、雪舟は京都のお寺に入って学び始めます。当時の水墨画の勉強法といえば、本場の中国から入ってきた絵を手本に、その風景を写すことだけでした。修行を続けるうちに雪舟は、中国で水墨画を学んでみたいと思うようになります。

雪舟
室町時代、水墨画が雪舟によって完成されたことを、雪舟幼少時代のエピソードを交えて紹介する。
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水墨画水墨画の本場・中国