ねらい

海から遠く離れた長野県茅野(ちの)市。標高800メートルの高い土地で、なぜ海藻(かいそう)を原料とする寒天(かんてん)づくりが盛んなのか。気候を生かして名物を生み出した、高い土地の人びとの工夫を知ろう。

内容

長野県茅野(ちの)市は、標高(ひょうこう)800メートルの高い土地にあります。ここでは、冬、寒天(かんてん)づくりが行われます。天草(てんぐさ)という海藻(かいそう)が原料の寒天が、海から遠くはなれたこの場所で、なぜ作られているのでしょうか?寒天は、天草を煮(に)とかして固めたところてんを干し、水分をぬいて作ります。外で2週間ほど干すのですが、茅野市では、夜、気温が0度より下がるため、寒天の中の水分がどんどんこおっていきます。昼は強い日差しで気温が上がり、寒天の中の氷がとけ出します。こおったりとけたりをくりかえすことで水分がぬけ、寒天になります。高い土地ならではの昼と夜の温度差が、おいしい寒天を生み出しているのです。

長野県茅野(ちの)市の寒天作り ~高い土地の産業~
海から遠く離れた長野県茅野(ちの)市。高地の気候を生かして、海藻(かいそう)を原料とする寒天(かんてん)が作られています。
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