ねらい

日本の工業の急速な発展(はってん)の一方で、社会問題となった、四つの公害病について知ろう。

内容

熊本県・鹿児島県に面する海で起きた公害が原因となった病気が「水俣(みなまた)病」です。化学工場から流された水に、有機水銀(ゆうきすいぎん)という毒物が混(ま)ざっていました。魚にその毒が取りこまれ、食べた人の体がむしばまれました。手足がしびれ、体が動かなくなり、死ぬこともありました。この水俣病は新潟県でも起こり、「新潟水俣病」と呼(よ)ばれました。富山県でも公害病が起こりました。山で鉱石をとる際に出る排水(はいすい)にカドミウムという金属(きんぞく)が混じり、その水が川に流れこみました。川の下流でとれた米を食べた人が、骨(ほね)がもろくなって強い痛(いた)みが出る「イタイイタイ病」におかされました。また、三重県では「四日市(よっかいち)ぜんそく」が起こりました。石油化学工場などから出るけむりで大気が汚染(おせん)され、ぜんそくの症状(しょうじょう)で苦しむ人が多数出ました。

四大公害病
工場などから出る排水(はいすい)やけむりが原因となって、人の体がむしばまれる病気を、「公害病」と呼(よ)びます。