ねらい

新しい技術の開発には、開発者の地道な努力があることを知ろう。

内容

栃木県にある自動車会社の研究しせつ。浦井芳洋(うらい・よしひろ)さんは、およそ20年にわたり、自動車の安全技術(ぎじゅつ)の研究や開発を行っています。浦井さんたちが苦労したのは、自動車が歩行者を見分ける仕組みの開発でした。自動車にカメラとレーダーを取り付けます。コンピューターが人だけを見分け、人とぶつかることを防ぐ技術の開発でした。しかし、カメラがとらえた映像の中から、人だけを選ぶこと自体がなかなかできませんでした。浦井さんたちは、来る日も来る日も街中を走り、どれが人でどれが人ではないかをコンピューターに覚えさせていきました。走行距離(きょり)にして、およそ8万キロメートル。地球2周分もの距離です。こうした地道な努力が実を結び、歩いている人だけを人と判断できるようになりました。今後も、自分が開発する安全技術によって、交通事故にあう人をもっとへらしていきたいと浦井さんは考えています。

自動車会社の安全技術(ぎじゅつ)開発
自動でブレーキがかかる。車線をはみ出さない。こうした自動車の安全技術(ぎじゅつ)は、どのように開発されているのでしょうか。