ねらい

教科書が無償になった背景を学ぶ。

内容

小学校の新学期に、6年生が新1年生に配る教科書を袋(ふくろ)につめています。この袋には、大切なメッセージが書かれています。教科書を含(ふく)め、義務教育の費用は「無償(むしょう)」と書かれています。しかし、教科書は初めから無償だったわけではありません。1955年ころの教科書は60円・55円と、値段が記され、教科書をすべてそろえると、およそ700円かかり、家庭によっては教科書を買えない子どももいました。そこで、高知市長浜(ながはま)地区のお母さんたちが、家庭の経済状況(じょうきょう)で教科書を持てない子どもがいてはいけないと、教科書を無償にしようと動き始めました。注目したのは、憲法第26条「義務教育はこれを無償とする」という文章でした。この運動は全国に広がり、1963年12月、義務教育の教科書を無償にする法律が成立します。こうして教科書は全国の学校に配られるようになりました。

日本国憲法と教科書
新学期に配られる教科書は、日本国憲法により無償(むしょう)になっています。