国土の広い中国は、地域の気候や産物などの違いが大きく、それぞれの地域で独特の料理が生まれました。その特徴は東西南北の４つに分けられます。東の上海料理。新鮮な魚介類が使われます。上海ガニが代表的です。また、米の生産が多い地域で、ちまきなど米を使った料理も食べられています。西の四川料理。四川料理は辛さが特徴です。四川は内陸に位置し、夏は蒸し暑く、冬は寒さが厳しいため、食欲を増進させる辛い料理が発達しました。麻婆豆腐は四川地方が発祥です。南の広東料理。広東料理は港町として栄えた広州を中心に発展しました。野菜や魚、肉はもちろんのこと豊富な食材が集まり、かえるやサソリなども料理します。「食は広州にあり」と言われるほどです。北の北京料理。北京料理は肉料理が多く、北京ダックや羊の肉のしゃぶしゃぶなどが代表的です。中国北部は小麦の生産が多く、小麦粉を生地にした饅頭（まんとう）などがよく食べられます。