ねらい

クロマグロの養殖について知り、養殖業にたずさわる人々の努力や工夫について考える。

内容

こちらは、クロマグロ。世界中でとりすぎたため、数が減少し大きな問題になっています。天然の数を減らさず食べ続けるため、期待されたのが完全養しょくです。『完全養しょく』とは、イケスの中で育った魚が卵を産み、生まれた魚が大きくなって、さらに親になること。2002年、そのクロマグロの完全養しょくに、日本が世界で初めて成功しました。立役者のひとり、岡田貴彦さん。成功までには様々な苦労があったといいます。例えば、エサ。生きた魚を好むクロマグロは、人の作ったエサを全く食べてくれなかったのです。岡田さんは、エサの配合や大きさを変えるなど改良を重ねました。しかし他にも問題が。水そうを突き破ったり、マグロ同士がぶつかったりして、死んでしまう事故が後を絶ちませんでした。そこで、イケスを大きくしてさらに形を丸くしました。完全養しょくに成功して20年。現在では1年に1864トンを出荷しています。

マグロの完全養殖
天然の数を減らさず食べ続けるため、期待されたのが完全養しょくです。クロマグロの『完全養しょく』は日本が世界で初めて成功させました。
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