ねらい

4大公害病のひとつ、イタイイタイ病について知る

内容

富山県を流れる神通川。1960 年代、この神通川が流れる地域で「イタイイタイ病」という病気が深刻化し、大きな社会問題となりました。病気は、腰や肩、ひざなどの痛みから始まります。症状が重くなると骨折をくり返すようになり、ついには動けなくなって寝こんでしまうのです。あまりの痛さに患者が「イタイ、イタイ」と泣き叫ぶことからこの病名が付いたといわれています。痛みで食事も取れずに弱りきって亡くなってしまう人もいました。病気の原因は、上流にある神岡鉱山から流れ出したカドミウムという有害物質でした。カドミウムで汚染された神通川の水や、その水を使って育った米などを口にしたことで、病気が発症したのです。住民たちは1968年、神岡鉱山を管理していた会社に対して裁判を起こし、3年後勝利しました。その後、会社と住民たちは「患者に対する損害賠償」「公害の防止」「汚染された土壌の復元」3つについて取決めを結びました。

イタイイタイ病
富山県を流れる神通川。1960 年代、この神通川が流れる地域で「イタイイタイ病」という病気が深刻化し、大きな社会問題となりました。