中部地方の日本海沿岸に広がるのが、北陸工業地域です。新潟県、富山県、石川県、福井県の工業都市が中心になって発展しました。 近くの山々から流れる川によって、豊富な工業用水や、水力発電からの電力を得られるのが特徴です。これは北陸工業地域の製造品出荷額を示したグラフです。盛んな産業は、機械・金属・化学・食料品工業。出荷額が一番多いのが機械工業で４０パーセント近くを占めています。機械工業の中でも建設機械の製造などが盛んです。出荷額の１６％以上を占めるのが金属工業です。新潟県の燕市では、江戸時代のころから、金づちで銅の板をたたいてつくる銅器の生産が行われてきました。西洋文化が入り、人々の生活の洋風化が進むと、ステンレスなどを用いて、スプーンやフォークといった洋食器づくりが発展していきました。北陸工業地域はさまざまな伝統的な工業製品が作られているのも特徴です。