ステレオタイプとは、多くの人に浸透している先入観や思い込みのことです。例えば、「女性はか弱くておとなしい」や、「日本人は眼鏡をかけていて真面目」など、性別や国籍宗教といったある属性を持つ人に対して与えられるイメージも、その一つです。メディアと社会の研究をしている水越伸さんによると、およそ100年ぐらい前にこの言葉は生まれたといいます。水越さんによると「もともとはステレオタイプというのは印刷技術の言葉でしたが、マスメディアがイメージを大量生産することを比喩的に喩えとして用いた」といいます。例えば、テレビなどによってあるイメージが作られ、他のメディアにも拡散されます。多くの人に広がるうちに、そのイメージが、ステレオタイプとして定着するというのです。水越さんは「ステレオタイプの中には現実とかけ離れたものもあるため、注意が必要です」と指摘します。