ねらい

昆虫の育ち方には一定の順序があることをとらえ興味・関心をもつ。

内容

5月から6月の、風のない天気の良い日。アリが巣の中からたくさん出てきています。羽を持ったクロオオアリです。これらの多くはオスです。いちだんと大きなアリが出てきました。体の長さおよそ2cm、メスのクロオオアリです。この時期、羽を持ったオスとメスは、空に飛んで結婚するのです。地面に降りたメスが羽を自分で落としています。これから土の中で新しい巣を作ってくらすので、羽はもう必要ないのです。穴を掘って、土の中で女王アリとしての生活を始めます。女王アリが卵を産んでいます。卵の大きさは、およそ2mm。女王アリは、卵の表面にカビなどが付かないように、たえずなめてきれいにします。およそ2週間たつと幼虫が出てきます。女王アリは、えさを食べずに卵を産み、幼虫の世話を続けます。口移しで与えるえさは、空を飛んだ時に羽を動かすために使った筋肉をとかして栄養分にしたものです。幼虫は皮を脱ぎながら大きくなっていきます。

クロオオアリの女王
クロオオアリの女王アリの産卵や、卵からふ化する様子を見る映像です。