ねらい

都会にすむチョウゲンボウを観察し、環境に適応して生きる生物がいることを知る。

内容

チョウゲンボウです。体の大きさはハトよりひとまわり大きいくらい。尾が長く、翼を広げると約70cmもあります。チョウゲンボウは、切り立った崖に巣を作り子どもを育てる鳥です。新しい子育ての場所として選んだのがビルのベランダ。地上からの高さはおよそ15m。こうして見ると、ビルは切り立った崖に似ています。ベランダの巣には6羽のヒナがいました。親鳥が捕まえてきた餌を与えています。綿毛に覆われたヒナは、巣から離れることができません。外敵が近づきにくいこのベランダは、親鳥が安心して子育てのできる場所なのです。赤い丸は、チョウゲンボウの巣が見つかった場所。東京近郊での巣はどんどん増えました。点滅しているのは、河原に架けられた鉄橋です。高い鉄橋の支柱。その上の方に空いた穴。そこに巣があります。すぐそばに広がる河川敷は、親鳥が獲物を捕るのに絶好の場所です。獲物を捕る場所が巣に近く、子育てに都合がよいのです。

都市にすむチョウゲンボウ-中学
山あいの切り立ったがけにすむチョウゲンボウが、ビルのベランダや鉄橋に巣をつくっています。獲物を捕る場所が近く、子育てに都合がよいのです。