ねらい

黄砂が酸性雨を中和することを知る。

内容

3月の福岡市、黄砂です。黄砂は、細かい砂の粒。地上にも落ちます。黄砂は、中国やモンゴルなどの砂漠地帯で発生。風で舞い上がり、5000kmも離れた日本に運ばれてくるのです。黄砂に関する さまざまな研究を行っています。その一つが雨の定点観測。静岡県掛川市に降った雨のpHです。3月から12月までほとんどの雨のpHは5.6を下回っています。しかし4月には、pH6以上の雨が2回ありました。黄砂が飛んできた日です。黄砂を、人工の酸性雨に混ぜてみます。直径およそ、1000分の4mmから5mmほどの小さな粒です。こちらは人工の酸性雨です。薄い硝酸にBTB溶液を混ぜてあります。黄色は酸性であることを示しています。pHは4.3。この中に黄砂を入れよくかき混ぜて、しばらく置きます。5分程経つと、青くなりました。pHを計ってみましょう。8.6。アルカリ性です。黄砂にはカルシウムが含まれ、酸性雨が中和されたのです。

黄砂と酸性雨-中学
静岡県掛川市に降った雨のpHを見ると、黄砂の日は、いつもよりpHが大きくなりました。黄砂にはカルシウムが含まれているので、酸性雨が中和されたのです。