ねらい

火山噴火の予知に役立つ研究の実際について知る。

内容

都市に近い活火山では、噴火の予知が重要です。ここは桜島のふもとにある、京都大学桜島火山観測所です。噴火活動の予知システムを開発し、世界でもトップレベルの研究機関です。山の中腹にトンネルを掘り、地下から上がってくるマグマの動きをとらえようとしています。トンネルの長さは180メートル。火口の真下にあるマグマの通り道に向かって、まっすぐに伸びています。トンネルの一番奥に観測機器が設置されています。この壁の2.8キロメートル先にマグマの通り道があります。マグマがそこを通過する時、わずかに地盤が変化します。その動きを水管傾斜計でとらえています。マグマが上がってくると地盤が傾き、傾斜計の中にある水槽の水も傾きます。その傾きを0.01マイクロメートル単位で計測するのです。こうしたわずかな山の変化を、24時間体制で観察することは、噴火の予知にも役立ちます。

桜島の噴火予知研究-中学
桜島火山観測所は、山の中腹にトンネルを掘り、地下から上がってくるマグマの動きをとらえようとしています。これは、噴火の予知にも役立ちます。