ねらい

実験を通して、雲ができるには、核となる小さな粒子が必要であることを知る。

内容

雲を作る実験です。フラスコに水を少し入れて、中の空気を湿らせます。そこに線香の煙を入れて栓をします。ピストンを引いて、中の空気を膨張させると、雲ができます。では、線香の煙を入れないとどうなるでしょう。同じようにフラスコの中に水を入れて、空気を充分湿らせます。ゴム栓をします。ピストンを引くと、今度は雲ができません。空気中の水蒸気が水滴になるには、線香の煙のような小さい粒が必要なのです。では、実際の雲を調べてみましょう。飛行機で採集した雲の粒を、電子顕微鏡で観察しました。灰色に見えるのは水滴の跡、その中に黒い粒が見えます。これは地面から巻き上がった砂の粒や、自動車が排出したススなどの大気汚染物質です。海の上では波しぶきなどでできる塩の粒。雲は、このような空気中を漂う小さな粒を中心に成長した水滴で、雲はできているのです。

雲ができるのに必要なもの-中学
雲を作る実験で線香の煙を入れないと、雲ができません。空気中の水蒸気が水滴になり、雲ができるには、核になる小さい粒が必要です。