自動車からボールを真上に投げ上げる実験をしてみましょう。ボールは、どこに落ちても安全な、ゴムボール。重さは２ｋｇ。これなら風で流される影響は少しですみます。では、自動車が定の速さで走っている時はどうでしょう？ボールはいつも、投げ上げた人の真上にあるようです。どうしてこのように見えるのでしょうか。投げ上げたボールが、自動車と同じ速さで動いていると考えてみましょう。今度はボールを投げる人と、同じ速さで同じ方向に動きながら見ます。ボールは真上に上がって、真下に落ちるように見えます。確かに投げ上げた人とボールは、同じ速さで前に進んでいるのです。