ねらい

実験を通して、転炉内では銑鉄に含まれる炭素を酸素の酸化作用で取り除いていることを知る。

内容

製鉄所の高炉で起きている鉄の変化を再現します。使うのは鉄鉱石と黒鉛。黒鉛は炭素の結晶です。鉄鉱石と黒鉛を混ぜてるつぼに入れます。るつぼを炉に入れ、フタをして熱します。40分後フタを開けます。炎が上がりました。ドロドロに融けています。温度はおよそ1400度。二酸化炭素が出ています。気体を集めて確かめてみましょう。三角フラスコには石灰水が入っています。ポンプで炉から出てくる気体を集めます。石灰水が濁りました。黒鉛が酸素と反応して一酸化炭素ができ、それが鉄鉱石を還元して二酸化炭素ができたのです。製鉄所で使う石灰石の代わりに、酸化カルシウムと二酸化ケイ素を薬包紙に包んで入れます。鉄以外の成分「スラグ」が浮いています。ガラス棒に絡みついているのがスラグです。スラグを取り除きます。銑鉄ができました。鋳型に流し込みます。取り出した銑鉄です。銑鉄はもろいので、レンガにたたきつけると割れてしまいます。

製鉄所の高炉内での変化-中学
鉄鉱石と黒鉛を混ぜて1400℃に加熱すると、二酸化炭素ができます。黒鉛が酸素と反応して一酸化炭素ができ、それが鉄鉱石を還元して二酸化炭素になったのです。