ねらい

産業や地形条件から見て、特色のある地域の人々の生活を調べる。

内容

三重県(みえけん)の志摩半島(しまはんとう)周辺の地域(ちいき)は伊勢志摩(いせしま)とよばれています。そこにある英虞湾(あごわん)は、リアス海岸という複雑(ふくざつ)に入り組んだ海岸が特ちょう。波が静かで台風などの被害(ひがい)を受けにくく、真珠(しんじゅ)の養殖(ようしょく)がさかんです。1905年、ここで初めて、日本の真珠の養殖が成功しました。今も、年間およそ4トンの真珠を生産する日本有数の産地です。志摩半島の近くの海では、黒潮(くろしお)という、あたたかい潮の流れのおかげで、貝や海そうなどがゆたかに育ちます。昔からこのあたりの海では、「海女(あま)」と呼ばれる女性たちが漁をしています。その数およそ700人。獲物(えもの)は主に、岩場にくらすアワビや伊勢エビなどの魚介類(ぎょかいるい)。深さおよそ10メートルの海に素(す)もぐりし、わずか40秒ほどですばやく獲物をつかまえます。

三重県 伊勢志摩
三重県志摩半島にある英虞湾は、真珠の養殖で知られる温暖で静かな海です。真珠を作るアコヤガイが育てられており、「海女さん」と呼ばれる女性たちが漁をしています。