ねらい

アユの生涯について知る。一年という短い寿命で海と川を旅しながらくらす魚であることを知り、アユの生態に興味・関心を持つことができる。

内容

清流の女王と呼ばれるアユは、海と川とを旅しながら生きる魚です。秋、川の中流と下流の境目辺りで、アユの一生は始まります。川底の砂利の隙間にある小さなつぶつぶが卵です。誕生の瞬間です。生まれた赤ちゃんは、川の流れに乗って、海に下ります。冬の間は、海岸近くの浅い場所で過ごします。春が来るまでの数か月間は、動物プランクトンを食べ、成長していきます。春、川の水が海と同じくらいの温かさになると、海から川への旅が始まります。立派に育ったアユたちは、川の流れに負けないたくましさを身につけています。中流部に上ると、川底の石に付いた藻を食べて、大きくなります。石の表面の白い筋は、藻を食べた時に付いた歯の跡です。秋、再び川を下り、下流付近までやって来ます。体を震わせています。卵を産んでいるのです。卵を産み終えると、わずか一年の短い一生を終えます。川底には、親アユたちの命を引き継いだ卵が光ります。

アユの一生
アユは、秋に川で孵化すると、海に下って冬を海で過ごします。春、川の中流部まで上ってそこで大きく成長し、秋に下流付近で卵を産み、一生を終えます。
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