ねらい

那珂川は豊かな自然が残り、伝統漁法である小網漁が行われていることがわかる。ウグイをとるための漁師の人々の工夫について考えられる。

内容

栃木県の那須連峰に源を発し、太平洋に注ぐ全長150kmの那珂川は、豊かな自然が残る川です。ウグイをとるための伝統漁法、投網漁が今も受け継がれています。那珂川には、アユやコイなど50種類ほどの川魚が生息しています。ウグイは、春、産卵期を迎えるとからだに赤いしまができます。那珂川では、これをアイソと呼びます。漁は、まずウグイの産卵しやすい場所を作ることから始まります。川の中に石を積んで堀をつくります。これを、アイソ堀りと言います。ウグイはきれいな小石がころがる川底に卵を産みます。砂や苔のついていない石を入れて、ウグイが産卵しやすいように、水の速さを調整します。水面に竹を渡すのは、波を消して、漁師さんがウグイの動きを見やすくするためです。漁は日が暮れてから始まります。網を投げ、産卵に来たウグイをつかまえます。3月から5月にかけて、那珂川の漁師さんはひとシーズンで、千匹ものウグイをとる人もいます。

日本の川 栃木県 那珂川(なかがわ)
栃木県の那須連峰に源を発する那珂川では、魚が産卵しやすい場所を作ってやり、そこに産卵に来たウグイをとる伝統的な漁法が今も受け継がれています。