ねらい

益虫という害虫を食べる生き物の特徴について知ることができる。害虫も益虫も殺してしまう農薬についてそれぞれの立場で意見を考えることができる。

内容

稲に害を与える虫を食べる生きものがいます。人間の利益になるので、益虫とよばれます。クモは代表的な益虫です。稲などの植物は食べず、害虫を食べるので、稲作りを助けてくれます。細くて長い足をもつアシナガグモは稲の間に網を張り、ツマグロヨコバイなどを食べます。体の大きいキクヅキコモリグモは網を張らず、害虫を襲います。カマキリのような前脚をもつカマバエもウンカなどを食べます。水面に落ちてくる獲物を待ち構えるものもいます。ケシカタビロアメンボです。カエルは長い舌で虫を捕まえます。人間が田んぼを作ったことで、稲を好む害虫が集まります。するとその害虫を食べる益虫も集まり害虫を食べてきました。こうした「食べる、食べられる関係」が、田んぼにはあるのです。しかし害虫を殺すために農薬を使うと、同時に益虫も殺してしまいます。人間にとって害虫のいないことは望ましいことですが、それは他の生きものも失うことになるのです。

害虫を食べる生きもの
稲の害虫を食べる生き物は、人間の利益になるので「益虫」と呼ばれます。クモ、カエルなどがそうです。農薬は、害虫だけでなく益虫も殺してしまいます。