ねらい

川に関係が深い昔ながらの伝統的な儀式が今も行われていることがわかる。川と関わりながら生活する人々の気持ちを感じることができる。

内容

奈良県の飛鳥川です。ここでは今も村を守るために、川に関係した昔ながらの儀式が、大切に守り伝えられています。飛鳥川には、2本のしめ縄がかけられています。上流にある雌綱(めづな)は川を下ってくる幸せを受けとめると言い伝えられています。川下からくる悪いことを追い払うと言われる綱もあります。雄綱(おづな)です。雌綱から2キロ下流にかけられています。雄綱と雌綱で、村は守られているのです。毎年1月、2本の綱は新しいものにかけかえられます。しめ縄は村の人たちの手で作られます。みんなで、新しい綱を飛鳥川にかけて、健康で、作物がたくさんとれるようにと祈ります。川は自然の恵みをもたらす一方、災害もひきおこします。この儀式には川への村人の感謝とおそれの気持ちがこめられています。

日本の川 奈良県 飛鳥川(あすかがわ)
奈良県の飛鳥村を流れる飛鳥川には、村を守る2本のしめ縄がかけられています。上流にある雌綱と、川下の雄綱は、毎年1月に新しくかけかえられます。