ねらい

「しばづけ漁」と呼ばれる素朴な漁法について知ることができる。豊かな自然が残り、日本最後の清流と言われている理由を考えることができる。

内容

四万十川は高知県西部の四国山地を源にして太平洋にそそぐ、長さ196kmの川です。大きく曲がりながら流れているので、ダムを作ったり、護岸工事を行うのが難しく、人の手が入らない自然が残っています。四万十川は、日本最後の清流と言われ、百種類以上の魚がいます。魚が食べる生き物や水草がたくさんあるからです。四万十川を代表する魚、アユです。岩かげにいるのは、テナガエビです。ハゼの仲間、チチブ。小石を使って、岩の下にすみかを作っています。清流ならではの、漁法があります。川の中に、椎や樫の枝を束ねたものを置きます。これを柴と呼びます。一週間後、木の枝を川から引き上げます。木の枝をすみかと勘ちがいして、入ってきた魚やエビをとる漁は、柴漬け漁と呼ばれています。この日は、テナガエビがとれました。今では、これだけたくさんのテナガエビがとれるのは、四万十川だけです。四万十川は、人にも魚にも、恵みあふれる川です。

日本の川 高知県 四万十川(しまんとがわ)
高知県西部の四国山地を源にして太平洋に注ぐ四万十川。人の手の入らない自然が残るこの「日本最後の清流」には、100種類以上もの魚が住んでいます。