ねらい

熱帯山地などで受け継がれている焼畑稲作の仕組みについて知ることができる。図から自然とうまく調和する焼畑稲作の特徴を読み取ることができる。

内容

焼畑稲作は熱帯山地などで昔から受け継がれている栽培方法のひとつです。ここでいう焼畑は、森に生える木を切り倒し約半年間乾燥させ、雑草などと一緒に燃やしてしまうことです。こうすると土の中の害虫や菌などを殺してしまい、焼け残った灰が肥料となって栽培に適した土壌に生まれ変わるのです。稲は土に含まれている栄養だけで成長していくことができます。刈り取られた稲は山の中腹で脱穀作業を行います。竹で編んだムシロの上に広げられ、棒で叩いて脱穀します。脱穀された籾はウチワのような物で扇いでワラのホコリを払います。村人達は3、4年農地を使うと、また新たな場所を探します。土を口に含んで調べます。焼畑の仕組みです。農地として切り開いた場所を3、4年使った後休ませます。そして新たな農地を探し、必要な分だけ森を開墾します。10年から20年間休ませることで、畑はまた元の森へと戻ります。焼畑稲作は自然と調和した農法なのです。

焼畑稲作
熱帯の山地などで昔から行われている焼畑稲作は、森林を回復させながら場所を変えて森を燃やします。自然とうまく調和した、本来の焼畑稲作の様子です。