ねらい

南極の氷から時代ごとの空気の様子がわかり、二酸化炭素が増えだした時代の特徴を知る。

内容

厚い氷に覆われた南極大陸。南極の氷を調べると、大昔の空気の様子を知ることができます。日本のドームふじ観測所では、深さ2500メートルにおよぶ氷を掘りだしています。南極の氷は降り積もった雪が自らの重さで押し固められてできています。固まるときに、その時代の空気を閉じ込めます。掘りだした氷を顕微鏡で見ると、氷の結晶の間に、空気のつぶがたくさん見えます。この空気に含まれる二酸化炭素を年ごとに示したグラフです。二酸化炭素は石油や石炭を燃やし始めた19世紀から徐々に増え始めました。特に1950年以降は急激に増加しています。南極の氷には産業活動の歴史が刻まれているのです。

南極の氷と二酸化炭素
南極の氷は雪が固まってできたもので、その時代の空気も閉じ込めています。大昔の氷の中の空気を調べると、大気中の二酸化炭素の量の推移がわかります。