ねらい

町が抱える問題(酪農による大量のフン・盛んな木材加工業による木クズ・強風)を逆手にとって、バイオマス発電、固形燃料生産、風力発電に生かしている町の取り組みを紹介する。

内容

東北一の酪農の町、岩手県葛巻町(くずまきまち)。この町では、自分たちが抱えている問題や、悩みを利用したクリーンな町づくりの試みが始まっています。一日に出る牛のフンは、430トン。この処理は、町の大きな悩みでした。また、林業や木材加工業が盛んなこの町では、毎日大量の木のくずがゴミとして出ていました。さらに、一年中吹き荒れる強い風は、町の人たちの悩みの種でした。2003年、葛巻町は、こうしたハンディを活かして、クリーンな町づくりを行う計画を発表しました。強い風を利用した、風力発電。年間5700万キロワットの電力を生み出しています。木のくずは、固形燃料にして、町の博物館の暖房に利用しています。牛のフンは発酵させ、メタンガスを取り出し、発電に利用する計画です。町のハンディを資源に変えて、有効利用に取り組む葛巻町の挑戦は、始まったばかりです。

クリーンエネルギーで町づくり
岩手県葛巻町では、牛のフンを発酵させ発電に利用したり、木クズを固形燃料にしたりという取り組みが行われています。また強い風を利用した風力発電も盛んです。