ねらい

化学肥料や農薬を使わず、牛の糞などを混ぜて作った堆肥を使う有機農業は環境に優しいことを知り、農業と環境の関わりについて考えることができる。

内容

化学肥料を減らし、牛の糞や油かすなどの生ごみを肥料として使う農業を、有機農業といいます。有機農業で大切なのは土。その土作りに欠かせないのがたい肥です。たい肥は、落ち葉や藁に、牛の糞などを混ぜて発酵させたものです。たい肥の中では、ミミズやダニ、微生物が、牛の糞や落ち葉を分解して、作物が育つ上で欠かせないリンや窒素などの栄養分を生み出しているのです。かつて日本では、こうしたたい肥を使った農業が広く行われていました。しかし1950年代、日本の農業に大きな変化がおとずれます。化学肥料と農薬です。化学肥料や農薬を使うことで、少ない人手で、多くの農作物を収穫できるようになったのです。しかし大量に農薬を使うことで、環境や健康に悪い影響を及ぼすことが分かってきました。その結果、堆肥を使う有機農業は、環境にやさしい農業として、改めて見直され始めています。

有機農業
有機農業は化学肥料も農薬も使わない農業です。手間がかかり、収穫量も多くありませんが、環境や農作物の安全性の問題から見直されるようになりました。