ねらい

メタンが湿地帯から発生する仕組みを知り、温暖化の原因とされるフロンなど温室効果ガスのことがわかる。

内容

温室効果ガスは二酸化炭素だけではありません。肥料から出る亜酸化窒素。車の排気ガスが増やすオゾン。冷蔵庫やクーラーから漏れるフロン。自然界で発生するメタンも、二酸化炭素に次ぐ温暖化の原因とされています。一年間に発生するメタンの量は5億4000万トン。一番多い場所は湿地帯です。シベリアの広大な湿地帯です。なぜメタンが発生するのでしょうか。湿地帯の地下には、メタンを発生させるメタン菌が潜んでいます。冬、湿地帯では枯れた植物が水の中に溜まります。植物は分解されて、酢酸や水素、二酸化炭素を発生します。そして水温が5度以上になると、メタン菌が活動を始め、これらの物質からメタンを作り出すのです。シベリアではこの30年で平均気温が0.5度上昇したことが観測されています。その分だけ水温も上昇し、メタンの発生する期間も長くなったと考えられます。温暖化が進めば、メタンが増え、さらに温暖化が進んでしまうのです。

温室効果ガス メタン
温室効果ガスには、二酸化炭素のほかにメタンなどもあります。メタンの主要な発生源は湿地帯です。湿地帯からメタンが発生するメカニズムを紹介します。