ねらい

湖の水質汚染の深刻さを知り、その原因について考える。

内容

茨城県にある霞ヶ浦は日本で2番目に大きな湖です。その水は、湖にすむ魚を育んだり、農業に利用されるだけでなく、湖の周りに住む人たちの飲み水にもなっています。霞ヶ浦は暮らしと深く結び付いています。その湖の水を詳しく見てみましょう。湖の底をすくってみると、ヘドロがたくさん出てきました。ヘドロは湖や沼に溜まりやすく、有毒で悪臭を放ち、湖にすむ生き物にも影響を及ぼします。霞ヶ浦では1992年から、汚れを取り除くため、専用の船で底に溜まったヘドロを吸い上げるという、大規模な作業を行ってきました。吸い上げられたヘドロは、20km以上離れた干拓地へ運ばれ、埋め立てに利用されています。これまでにおよそ640万立方メートルのヘドロを取り除きました。1995年に国が行った調査では、国内の主な湖や沼の半分も、国が定めた水質基準を満たしていないことが分かりました。わたしたちの身近な水が、今、危機にひんしています。

湖の水質汚染
1995年の国の調査では、国内の主な湖や沼の半分が、国の定めた水質基準を下回りました。霞ヶ浦では水質改善のために湖底のヘドロを除去しています。