ねらい

棚田の持つ重要な機能について知り、棚田の現象が何をもたらすのか考える。

内容

山の斜面に作られた小さな水田が並ぶ「棚田」。棚田はいろいろな生き物がすむ、自然豊かな田んぼです。日本にある田んぼの約8%が棚田です。田んぼの形がそろっていないため、棚田では農作業の機械化が難しいといわれています。除草や田植えなどは手作業で行わなくてはなりません。そのため、棚田は年々減少してきましたが、さまざまな利点がある事も分かってきました。棚田では、高低差を利用した水の流れが工夫されています。上から下の田んぼに水が流れ落ちる仕組みです。そのおかげで大雨が降っても、田んぼが水を蓄え、川に流れ出す水はわずかで、洪水を防ぎます。そのほか、棚田は地滑りを防ぐ働きもあります。何もない山肌に雨が降ると、山の土が激しく流れ出す地滑りが起こります。しかし、山の斜面を棚田にすることで、土砂の流れがなくなり、地滑りを防ぐことができます。雨が多く、国土が狭い日本にあって、最近棚田を見直す動きが広がっています。

棚田の機能
山の斜面に作られた棚田は手作業に頼る部分が多く、年々減少していますが、大雨の時に水を貯えて洪水を防いだり、地滑りを防ぐ働きが見直されています。
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