ねらい

王権神授説を否定し、政府と国民の関係に斬新な見解を示したロック。その思想の歴史的意義を考える。

内容

イギリスの思想家ジョン・ロックは1632年、イングランド南部で生まれました。ロックが生きた時代、イギリスはクロムウェルを指導者にした清教徒革命で、一時王政が廃止され、その後再び王制が復活するなど、国の体制が大きく揺れ動いた時代でした。更に1688年から89年にかけて、イギリスでは議会を中心にした革命が起こり、これまでの国王を退位させ新しい王を決めました。名誉革命です。名誉革命によって、議会の決定が王の権力に優先する立憲君主制が誕生しました。そうした中で、ロックは「統治ニ論」を著し、「王権神授説」を否定し、権力に対する個人の優位性を説きました。そして、政府が国民の意向に反し、生命や財産、自由を否定することがあれば、革命の権利によって政府を変更できると主張しました。ロックの思想はモンテスキュー、ルソーへと引き継がれアメリカ独立やフランス革命にも影響を及ぼし、民主主義の発展に大きく貢献しました

ロック-中学
国民の意向に反する政府は革命で変更できるとしたロックの思想はモンテスキュー、ルソーへ継承されていきました。