ねらい

公債について、発行する主体の違いや内容によって、さまざまな種類があることを理解し、公債の役割や問題点について学習する。

内容

国や地方公共団体は、様々な事業などを行う費用をまかないきれない場合には、企業や国民から資金を借り入れます。このとき発行されるものを公債といいます。国が発行する公債は国債、地方公共団体の公債は地方債といいます。国が道路やダムの建設など大規模な公共事業を行うために発行する公債を建設国債といいます。しかし不景気などのために建設国債を発行してもなお、収入が不足すると見込まれる場合には、特別な法律を定めて国債を発行します。これを特例国債といいます。赤字国債ともいわれています。戦後初めて特例国債を発行した1975年には15兆円でしたが、2015年には800兆円を超えました。こうした膨大な借金に対し、国は毎年利子を支払い、満期には元金を返済しなければなりません。その返済は私たちが納める税金でまかなわれます。安易に公債を発行すると将来の世代に負担をかけることになるのです。

公債
支出が収入より多い時、資金を借りるのが公債です。国が発行する公債は国債、地方自治体が発行するものは地方債と言います。