ねらい

各地の産業の特色を知り、地理的条件との関連やほかの地域との関わりを考える。

内容

広島県は、近畿と北九州の中間にあり、瀬戸内海の海運や山陽道などの街道があるため、古くから商業活動が活発に行われてきました。現在、広島県の主要産業は、製造業です。太平洋戦争の時まで陸軍、海軍の主要拠点であったため、呉市などに大きな軍需工場が多くありました。そのため、戦後もそれらに携わった技術者や職人によって技術が継承され、ものづくりが盛んになりました。呉市が造船の街となっているのも、多くの艦船が製造されていた場所だったためです。自動車や造船、そして後に鉄鋼が加わり、広島県は、瀬戸内工業地域の中核として発展しました。また熊野町では、伝統産業である筆の生産が盛んで、全国の生産量の80%を占めます。しかし、現在は需要が減っている事に加え、中国製品の輸入に押され、生産は年々減少しています。そこで、従来の毛筆や画筆だけでなく、女性がメーキャップ用に使う高級化粧筆の生産に力を入れ、人気を集めています。

広島県の産業
広島県は交通の要所として発展してきました。また戦前は軍需産業が盛んでした。熊野町の筆など特色のある伝統産業もあります。