ねらい

苦難のすえに、日本にやってきた高僧について知る。

内容

鑑真は、奈良時代、苦難の末に唐から日本に来て、仏教の教えを広めた僧侶です。742年、鑑真は、遣唐使の熱心な願いに応えて、日本へ行くことを決意します。しかし、鑑真の来日は、なかなか実現しませんでした。鑑真は、唐でも名声を得ていたため、その渡航を妨害しようとする者たちがいたのです。また、時には嵐のために行く手を遮られることもありました。10年の間に、5回も失敗し、さらには、両目を失明してしまいました。753年、6回目にして、ついに、鑑真は日本の地を踏むことになります。鑑真は、「戒律」、つまり、「悟りを開くための正しい修行生活の規則」を説き、仏教の乱れを正しました。そして、奈良に「唐招提寺」を建て、日本の仏教の発展に力を尽くしたのです。その功績を讃えて、758年に「大和上(だいわじょう)」の号が送られました。

鑑真和上と唐招提寺
奈良時代、苦難の末に中国から日本に渡り、仏教を伝えた鑑真和上についてです。