ねらい

中国に渡った僧たちによって、新しい仏教が伝えられ、大きな勢力を持つようになる事を知る。

内容

伝教大師(でんぎょうだいし)・最澄(さいちょう)は、767年、近江国(おうみのくに)―現在の滋賀県に生まれました。19歳の時、東大寺で正式な僧になりましたが、当時の仏教のあり方に不満を抱き、故郷に帰って比叡山にこもりました。12年もの間、たった一人で修行を積んだと言われています。804年、最澄は遣唐使の一員として中国に渡り、中国仏教の一大宗派であった「天台宗(てんだいしゅう)」の教えを学びました。翌年、帰国すると、桓武(かんむ)天皇の庇護を受けて、天台宗を広めていきます。その教えは、「生きとし生けるもの全てに成仏を約束する」というものでした。この教えを学んだ人たちの中からは、優れた人材が数多く出て、日本仏教の発展に大きく貢献しました。また、天台宗の総本山・延暦寺は、広い荘園と多くの僧兵を抱え、その後、政治的にも大きな力を持つようになっていきます。

最澄
日本の仏教を大きく発展させた最澄について紹介します。