ねらい

大名が権力を持たないように周到に考えられた大名の配置について知る。

内容

江戸幕府は、全国に二百数十の藩を置き、将軍と主従関係を結んだ大名に統治させました。大名は、将軍家との関係によって、「親藩」、「譜代」、「外様」の3つに分類されます。親藩は、将軍家と血縁関係にある大名です。その中で、家康直系の子孫が治めた尾張、紀州、水戸を「御三家」と呼び、将軍家が断絶した場合は、この中から次の将軍を出すことになっていました。主に関ヶ原の戦いの前から徳川家に仕えていたのが、「譜代大名」です。譜代大名は、各藩を治める他、老中など幕府の重要な地位に就くことがありました。関ヶ原の戦いの後に徳川家と主従関係を結んだのが、外様大名です。幕府は、江戸周辺など、特に重要な地域を直轄領にしていました。こうして色分けされた地図を見ると、ひとつの法則があることに気付きます。幕府は、直轄地の周辺に親藩や譜代を置き、外様大名はなるべく離れた場所に配置していたのです。

大名配置図
江戸幕府が全国に大名を配置し、支配した様子です。