ねらい

参勤交代と大名行列によって、幕府が大名の力を制御しようとした事を知る。

内容

1635年、江戸幕府は、大名に「参勤交代」を義務付けました。各大名は、原則として江戸に1年、国元に1年住むことを繰り返さなければならなくなります。また、大名の妻子は、常に江戸で暮らすことが決められました。大名が江戸から国元へ、また、逆に国元から江戸に向かう時には、「大名行列」が行われました。これは、加賀藩の大名行列の様子を描いたものです。行列に加わる人数は、藩の石高に応じて決められます。最大の石高を誇った加賀藩の場合、その人数は2000人を超えました。毎年の大名行列にかかる費用、さらに江戸と国元の両方に屋敷を構える費用は莫大なものとなり、藩の財政を圧迫しました。そのため、幕府に対抗できる大名はいなくなり、江戸幕府の支配体制は揺るぎないものになっていったのです。一方で、参勤交代によって、江戸と地方との交流が盛んになりました。江戸の文化が各地にもたらされた他、街道や宿場町の整備も進みました。

参勤交代
江戸時代、大名は江戸と領地に交互に住むように義務付けられました。