ねらい

産業の発達とともに、商人や手工業者による自治組織が生まれてきた事を知る。

内容

さまざまな産業が発達した室町時代、京都には武士の他にも商人や職人が住んでいました。「洛中洛外図屏風」には、当時の京都の賑(にぎ)わいが描かれています。多くの店が軒(のき)を連ね、さまざまな商品が売られています。常設の店舗は、この時代に見られるようになったものです。街のあちこちで、猿回しや闘鶏、相撲などの娯楽を楽しむ人々の姿を見ることも出来ます。豊かな商工業者は、「町衆」と呼ばれました。有名な「祇園祭」の山鉾(やまほこ)巡業も描かれています。平安時代に、疫病の流行を鎮めるために始められた祭です。応仁の乱で中断した祇園祭は、15世紀末になって、町衆の力で再開され、現在まで続いています。この時代、京都以外にも、堺や博多などの港町、大きな寺の門前町など、各地に都市が生まれ発展していきました。

町衆
京都で力を持った商工業者の組織が町衆です。