ねらい

「わび」「さび」といった、独特の文化の様子を知り、なぜ生まれたのか考える。

内容

室町時代中期の文化を「東山文化」といいます。「東山」とは、この時期の代表的な建築―足利義政によって建てられた「銀閣」のある地名です。東山文化の特色は、「わび」と「さび」というふたつの言葉に集約されます。「わび」とは、飾りを捨てたひっそりとした味わいがあること―「さび」とは、古びて趣のあることで、日本人に独特の美意識と言われています。京都・龍安寺(りょうあんじ)の石庭は、水を使わず石や砂によって風景を表現する「枯山水庭園」の代表的なものです。絵画では、水墨画が多く描かれました。15世紀後半に活躍した「雪舟(せっしゅう)」は、数々の名作を残しました。この「四季山水図巻(しきさんすいずかん)」は、その中でも代表的な作品です。その他、生け花や茶の湯、俳句へと繋がっていく連歌(れんが)などが、この時期に新しく生まれました。

東山文化
室町中期の文化のようすです。