ねらい

政党政治を求める動きを知る。

内容

大正時代になると、藩閥政治を否定し、国民の意思を反映した「政党による政治」を求める声が高まってきました。政治学者の吉野作造は、民本主義を唱えて、この運動をリードしました。また、憲法学者の美濃部達吉が発表した天皇機関説は、政党政治を求める人々の理論的な拠り所となりました。このような風潮の中、1918年、原敬が初めて本格的な政党内閣を組織します。民本主義を求める人々の運動は、ピークを迎えました。この時代、政治だけでなく、さまざまな分野で社会運動が活発に行われました。1912年、鈴木文治は、労働者の地位向上を目指して友愛会を結成。ストライキ闘争を行なうなど、日本の労働運動の中核になっていきます。他にも、女性の地位向上を求める運動、差別からの開放と自由・平等を求める運動、自由な教育を求める運動などがありました。政党政治が行われ、社会運動が盛んになったこの時代を、大正デモクラシーの時代といいます。

大正デモクラシー
大正時代、政党による政治を求める動きが高まりました。