ねらい

各地の産業の歴史的、地理的な背景について関心を持つ。

内容

滋賀県、琵琶湖の東側にある旧五個荘町です。ここは、かつて近江商人と呼ばれた人たちのふるさとの一つです。街には、今でも近江商人たちの屋敷が残されています。近江商人は、主に室町時代後半から明治時代にかけて、ここを拠点に東日本を中心に行商しました。近江は、古くから交通の要所でした。東海道、中山道が通り、西は京都、大阪。東は北陸や信州、江戸につながっていました。さらに当時、琵琶湖の水運は、陸上よりも早く、しかも多くの物資を運べるため、ここに人や物が集まったのです。近江商人たちは、行商先に商品を運んで売った帰りに、その土地の産物を持ち帰って、また商品に加工して売るというノコギリ商法と呼ばれる方法で巨万の富を得たのです。現在の日本経済の中心にあるいくつかの企業が近江発祥であることは、近江商人が日本の商業の先駆けであったことを示しているのです。

滋賀県と近江商人
滋賀県は近江商人のふるさとです。古くから全国を股にかけて活躍してきました。