ねらい

各地の生活文化を知り、その自然的、歴史的背景を考える。

内容

富山県の南西部、飛騨高地や砺波平野には、伝統的で特色ある集落の姿が今も残っています。飛騨高地の五箇山地方には、岐阜県の白川郷と並んで有名な合掌造りの家屋の集落があります。その特徴は、大きなかやぶき屋根です。屋根の勾配はおよそ60度。積雪2mを超える豪雪地帯なので、屋根から雪が落ちやすいように勾配が急になっているのです。合掌造りの村々は、かつて、交通が不便で、特に冬は豪雪のために交通が閉ざされてしまう地域でした。家屋は通常二階か三階建てになっており、そこでは蚕が飼われていました。厳しい暮らしの中で養蚕は貴重な現金収入だったのです。五箇山の北に広がる砺波平野では、家々が一か所に集まらず散在しています。家と家との間隔はおよそ100m。こうした集落の形は「散村」と呼ばれおり、砺波平野はその代表的なものです。

富山県の村落
富山県では山間部の合掌造りの集落や、砺波平野の散村など、特色のある集落景観がみられます。
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