あらすじ一覧

オープニング

(オープニングタイトル)

scene 01植物のからだを大きくして見ると…

地球にはおよそ30万種もの植物があるといいます。植物のからだはどんなつくりになっているのでしょう。拡大すると、小さな部屋のようなものがあります。これは「細胞」です。たくさん並んでいます。細胞はどのようなはたらきをしているのでしょうか。

scene 02生物の最小単位「細胞」

花や葉、茎、根を持つ植物は、たくさんの細胞でできています。植物の細胞はどのようなものなのでしょうか。ムラサキツユクサのおしべの毛を顕微鏡で拡大して見ると、丸い粒が一列に並んでいます。一つひとつが細胞です。細胞は、生き物の最小単位です。

scene 03核、細胞壁、細胞膜、細胞質、液胞

細胞の中に一つだけある丸いもの。これは「核」です。細胞と細胞を隔てているのは、「細胞壁(へき)」。その内側に、薄い「細胞膜(まく)」があります。内側の核以外の部分は「細胞質」といいます。細胞質の中に見られる丸いものは、「液胞(えきほう)」。液胞は細胞の中の水分を調節したり、不要なものなどを入れておいたりするところです。細胞の中に、流れるような動きが見られます。生きて、活動しているのです。

scene 04植物の細胞のつくりを比べる

ほかの植物の細胞も同じつくりをしているのでしょうか。オオカナダモという水草の葉を顕微鏡で見ると、細胞が一面に並んでいるのがわかります。オオカナダモの葉の細胞の中には、緑色の粒々があります。「葉緑体(ようりょくたい)」です。細胞の中には核がありますが、透明で見えていません。ムラサキツユクサのおしべの毛の細胞と比べてみましょう。細胞が細胞壁で仕切られているところは同じですが、中に含まれるものには違いがあります。

scene 05同じ植物でも組織が違うと

植物の葉の断面を顕微鏡で観察すると、日光の当たる葉の表側には細長い細胞がぎっしり並んでいます。このように、同じ細胞が集まったものを「組織」といいます。これは細長い細胞が柵(さく)のように並んでいるので「柵状(さくじょう)組織」といいます。その細胞には光合成をする葉緑体がたくさんあります。一方、葉の裏側はすきまがあき、不規則に細胞が並んでいます。この組織はスポンジのようになっているので「海綿状(かいめんじょう)組織」といいます。二酸化炭素など気体の通り道になります。同じ植物でも組織が違えば細胞も違うのです。

scene 06動物の細胞

動物のからだはたくさんの細胞からできています。心臓の細胞「心筋(しんきん)細胞」は、電気の刺激を与えると収縮を始めます。細胞の中でエネルギーを作り出して、一生はたらき続けることができます。肝臓の細胞「肝(かん)細胞」の中では、有害なものを無害にするなどさまざまな化学処理が行われています。ネオンテトラという熱帯魚のからだは、あざやかな赤い色。その「赤」のもとは、中に赤い色素(しきそ)を持つ「色素細胞」です。このように、場所によって細胞の形などが違い、そのはたらきも違っているのです。

scene 07動物の細胞と植物の細胞

動物の細胞を植物の細胞と比べてみましょう。植物細胞にある細胞壁や液胞などは、動物細胞にはありません。しかし、核や細胞質など、植物と動物の細胞には共通している部分も多いのです。

scene 08人間の細胞

人間にはどのような細胞があるのでしょう。たとえば、目の中にある細胞。同じ細胞がたくさん集まって、「水晶体(すいしょうたい)」という組織を作っています。目にはほかにも、「網膜(もうまく)」や「角膜(かくまく)」などの組織があります。こうした組織が集まって、目という「器官」となるのです。目のほかにも、耳や皮膚、筋肉、骨、心臓、肺、胃、腸など多くの器官が集まって、人間のからだを形作っています。すべての細胞を合わせると、その数はおよそ60兆個もあるといわれています。

scene 09一つの細胞で生きているもの

生物のなかには一つの細胞で生きているものもいます。ゾウリムシやアメーバなどです。大きさは1mm以下。「単細胞(たんさいぼう)生物」といいます。文字通り細胞を一つしか持たず、その中にからだを動かしたり養分を取り込んだりするためのしくみをすべて持っています。多細胞(たさいぼう)生物の細胞に比べると、単細胞生物の細胞のほうが複雑なつくりをしています。移動するためにからだの形を変える。小さな生き物を捕まえて食べる。たった1個の細胞がいくつものはたらきをすることで、生きていけるのです。